連載 あの頃と、いま。 第1回
昭和のヒット商品、本当に売れていたランキング
昭和のヒット商品を売れた順に並べようとして、作れなかった。当時の統計に残っているのは出荷した数で、何年使われたかを数えた記録は見つからない。
ランキングを作ろうとして、やめた
昭和のヒット商品を売れた順に並べる、という企画だった。結論から書くと、作れなかった。
当時の出荷統計は業界団体ごとに残っている。ただ、集計の単位が違う。金額で出している団体、台数で出している団体、年度で区切る団体と暦年で区切る団体が混在している。並べても比較にならない。
数えられていたもの
それでも分かることはあった。統計に残っているのは、ほぼ例外なく出荷した数である。工場から店に何台出たか。
売れた数を把握している資料は、そもそも多くない。店頭で何台売れたかを全国で集計する仕組みが、当時は限られていた。
国立国会図書館で当時の業界紙を何冊か見た。記事の見出しには「売れ行き好調」と書いてあるが、根拠として挙げられているのは出荷の伸び率だった。
数えられていないもの
もっと分からないのは、その先だ。買われたものが何年使われたか。いま何台残っているか。これを継続して数えた記録は見つからなかった。
ヒット商品という言葉は、出た瞬間の勢いを指している。何年使われたかは、その言葉に含まれていない。
今回この連載を始めたのは、そこに引っかかったからだった。
- 調べたもの
- 業界団体の出荷統計・当時の業界紙
- 統計の単位
- 金額/台数/年度/暦年が混在
- 記録されていた数
- ほぼ出荷数
- 記録されていない数
- 使用年数・現存台数
売れた数の記録は残っていて、使われた年数の記録は残っていない。
この連載で数えたいのは、残っていないほうだ。
べつの見方
買ったあとの五年を、実際に数えた一本。
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